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わかる!使える!スポーツメンタルバイブル

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「自信を持て!」というより、(中略)胸を張れというように、行動を変えた方がメンタル面の強化に効果的です。
「そもそも「自信を持て」とか「平常心でいけ」といわれても、具体性がないのでどうしていいかわかりません。このような精神論的な言い聞かせや、決意表明的な言葉では、具体性がないので、メンタル面を強化しようがないのです。」
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わかる!使える!スポーツメンタルバイブル(笠原彰著、学研プラス) 本文より抜粋(P22)


先日投稿した「ストレス反応の正体を知る」という記事は、音楽演奏の観点やメンタルヘルス全体に関する文献をもとに作成しました。けれども、一般的にメンタルトレーニングという言葉が浸透しているのはスポーツの世界ではないのかな?と言うことで、先日図書館に行った際、スポーツメンタルに関する書籍を借りてきました。

わかる!使える!スポーツメンタルバイブル(笠原彰著、学研プラス)


この本の優れているところは、メンタルに関する本であるにもかかわらず、所謂「精神論」は語られないところです。精神的なことは見えず、変わったどうかもわからない。なので、行動を変え、思考を変える。「何をすべきか」に結び付けられるところが重宝できると感じます。

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tag : お勧めの本, 演奏・練習のコツ,

ストレス反応の正体を知る

個人的ブログ強化月間ということで、「ストレス反応の正体を知る」と題し昨日のブログの続きです。

外界からの刺激によりストレスを感じると、人間は「闘争-逃走反応(Fight-Flight Response)」というと呼ばれる反応を示します。これは、人間がまだ自然界に生きていたころからの名残で、動物が天敵と出会ったとき、身を守るため戦う、あるいは逃げるという行動を取りやすくするための反応と考えるすると理解しやすいものです。

例えば、演奏活動に影響するものを取り上げると、
呼吸:酸素を取り入れるために速まる
心拍:栄養と酸素を含んだ血液を全身に送り出すため、早くなる
末梢血管:闘って傷を負った場合に備え収縮し、手足が冷たくなる

もちろん、ストレスによる反応は悪いことだけではありません。このような反応を起こす大元は、副腎皮質から分泌されるアドレナリンです。アドレナリンは、ドーパミンなど他の脳内物質分泌のきっかけにもなり、注意力や集中力が増す、と言ったことが挙げられます。しかし、どうしても悪い方に目が行きがちですよね。このストレスによる反応には、困った悪循環があります。

脅威を認識する
⇒闘争-逃走反応が起こる
⇒身体の緊張反応が起こる
⇒緊張反応を新たな脅威と認識する
⇒闘争-逃走反応が起こる
⇒身体の緊張反応が起こる
⇒緊張反応を新たな脅威と認識する
⇒・・・

さらに問題を大きくするのは、脳が外的脅威と内的脅威を区別しないという性質です。このため、「こないだの演奏会では見事に失敗したなぁ・・」と言った悪い記憶や「今日失敗したらどうしよう・・」という将来への不安も、闘争-逃走反応が起こる要因の一つととなりえるのです。

舞台での緊張に対処する第一歩は、このような反応が起こることを悪いとは捉えず、起こって当然と認知すること、そして、ストレス反応の悪循環を断ち切ることです。そのうえで、緊張を和らげるためのアプローチと、緊張した状態でパフォーマンスを出す準備を適宜織り交ぜる、ということですね。

緊張を和らげる直接的な方法には、例えば「筋弛緩法」と呼ばれるものがあります。わざと筋肉を収縮させ、そのあと弛緩させることで緊張を和らげる、というものです。これは職場ストレスなどへのメンタルヘルス対策としても有効なものですので、興味がある方はぜひ調べてみてください。

緊張した状態でのパフォーマンスを上げる練習として一例を上げると、本番で演奏したいテンポ設定に対して①速いテンポ ②正しいテンポ ③遅いテンポ それぞれで演奏できるように準備をする、という方法があります。舞台で緊張してしまうと、心拍もあがりテンポも自然と早くなってしまいます。それに対処するには、①速いテンポになっても指がもつれないよう練習をしておく。

ここまではある種普通の練習です。ここから先がさらに重要なのですが、本当は②正しいテンポで弾きたいのですから、敢えて手綱を抑えて遅く弾くよう意識しなければなりません。これが、その練習していないと案外難しいんですよね。指の動き任せて曲を記憶していると、遅く弾こうと思うと逆に難しくなって止まってしまう場合があります。そこで、思っているより③遅いテンポで演奏する練習が効いてくるわけです。


人前での演奏を目標の一つに置いている人は、演奏面でのスキル向上だけでなく、メンタル面での状況分析と改善策を持つことが非常に有用ではないか、と思います。


参考文献:
・メンタルヘルス・マネジメント検定試験公式テキスト 第4版(大阪商工会議所)
・自分でできるマインドフルネス(マーク・ウィリアムズ、創元社)
・もっと音楽が好きになるこころのトレーニング(大場ゆかり、音楽之友社)

PS:こんな偉そうに書くとお前何様やねん感がでますが、私も舞台では普段からは考えられないミスをしてしまいますけどね。。

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バイオフィードバック

バイオフィードバックという言葉をご存知でしょうか?

脳波や血圧のような、通常人間が自分でコントロールできない体の働きに関し、フィードバックを与えることで制御することを言います。

私がこの言葉を知ったのは、池谷裕二著「進化しすぎた脳」(講談社ブルーバックス)です。
以下、P349より引用します。

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意識的に脳のゆらぎ状態を変えたいときに、いちばんのキーポイントは、自分の脳波の状態を把握できるかどうかだよね。血圧を例に考えてみればわかりやすい。意識的に血圧を下げたいと思ったとき、自分の血圧値を知らなければ、血圧を下げることはできない。血圧を調整しているのは自律神経系だよね。自律という名前がついているように、意識ではコントロールできない独立した神経系だ。本来であれば、「血圧よ、10下がれ」と念じたって血圧は下がりっこない。でも、血圧を測定して現在の血圧を常に目の前に表示させてやると、血圧を下げたり、上げたりすることができるようになる。これをバイオフィードバックという。つまり、自律というのは「フィードバックがない」という意味なんだよね。フィードバック、つまり、血圧値を本人に知らせるというシステムを作れば、血圧でさえも意識でコントロールできる。もはや、自律神経系ではなくなる。
脳波も同じで、「いまアルファ波が出ています」「いまは出ていません」って逐一教えてやると、きちんとアルファ波を出せるようになる。最近では、こうした知見をもとにして、全身まひの人が脳波を使って車椅子をコントロールしたり、コンピュータ画面のカーソルを動かして文章を入力できる技術も開発されている。脳波は訓練すればコントロールできるってわけ。
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さて、こうなってくると、楽器演奏者として気になることがありませんか?そうです、心拍です。舞台で緊張したときにどきどきして、拍が速くなってしまうのはどうにかならないのか。

結論として、心拍がバイオフィードバックの対象として制御できる、と主張する研究者はいて、論文も発表されているようです。
私としても、少なくとも自分の心拍がだいたいどのような値で、どういったときにどれくらい変動するのかを知りたい、と思うようになりました。

というわけで、今は、Xiaomi Mi Band 3 という活動量計をほぼ常に装着しています。割引セールで$30程度で購入しました。腕時計みたいな感じでつけておけば、歩数や心拍も計測することができます。さらには、時間を表示したり、スマホと連動して電話やメールの着信を知ったりすることもできるなかなかの優れものです(これ以上書くと単なるMi Band 3の宣伝になるのでここでは割愛)。

その測定結果だと、寝ているときや安静時の心拍は55~56くらい。平均心拍が70~80程度で、歩いたり何か運動したりすると簡単に90や100を超えてくる、と言った感じ。私はアスリートではないので全体的に少し低く出すぎているようにも感じていますが、ここで重要なのは絶対値というよりは相対値、どのように変動しているかですね。

さて、先日4/7にギター教室の演奏会に出演してきました。その1hほど前からこまめに測定をしてみるとですね。80強くらいまで上がっているんですよ。自分では大きな緊張を感じていないにも関わらず、体は敏感に緊張し準備をしていたんです。今はまだ、フィードバックで管理をするところまではいきませんが、まずは第一歩として、自分の状況を知ること。現状を踏まえ、平常心で、曲のテンポなどをうまくコントロールできるようになりたいと考えています。

さて、それではそもそもなぜ緊張すると心拍は上がるのか。そういった話は、次回に。続く・・・のかな?

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FIREFLY

FIREFLY, 本多孝好著 MOMENT (集英社文庫)に収録

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死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら・・・・・。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。
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6月、梅雨の季節ですね。じめじめしてあまり好きではない季節ですが、この季節の楽しみがあります。それは蛍です。今年も、妻の実家へ蛍を見にやって来ました。

妻の実家は自然の豊かなところにあり、この時期は少し歩いたところの川沿いで、綺麗な蛍を見ることができます。

蛍と言うと思い出す小説が2つあります。1つは、宮本輝の芥川賞受賞作の「螢川」。そしてもう1つが、本多孝好による「FIREFLY」です。

螢川は、蛍と言う可憐で繊細な存在が大群で現れ、圧倒的な迫力と生命力で描かれるラストが印象的です。生と死、友情と恋心、そのほの暗い語りが最後にたどり着く情景は、読んでみないとわからない凄みを持っています。

対して、FIREFLY は、か細く舞うその緑の光に、登場人物たちの思いが乗せられます。

蛍に亡くなった伴侶を重ねる老人。蛍は、亡き故人の想いを運ぶ象徴として描かれます。亡き人の想いが蛍となって現れるのか、それとも亡き人に会いたいという想いが蛍に故人の影を見つけ出すのか。普通に考えられば後者でしょう。しかし、それだけで済ませられない感傷と余韻が、むしろ会いに来て欲しいという願いすらこの物語には散りばめられているように思います。

かのピーター・ドラッカーは、「何をもって憧えられたいか」と言う言葉を残しました。これは、自己実現や社会貢献と言ったものと結びつけて考えられかも知れません。しかし、そんな大それたものでなくとも、誰しも根源には承認欲求を持っているのではないでしょうか。

覚えていて、忘れないで。思い出して。そんなささやかな思いが、胸に響きます。




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「見て欲しかったのよ。私のこと。上田早苗っていう女のこと。昔はどんな学生だったのか、どんな会社へ行ってたのか、どんな男と付き合ってたのか、そのあとはどんなところで働いてたのか。ざっとでいいから、一通り見て欲しかったの」
「どうして?」
「どうしてかな。よくわからない」

光が上田さんの髪に止まった。気づかずに上田さんは続けた。
「ただ、もしこれから何年も何年も時が経って、もし今年と同じような夏がきたら、君はきっと私のことを思い出す」
「思い出さないですよ」と僕は言った。「僕はそんなに優しくない」
「思い出すわよ」と上田さんの声が柔らかに言った。「君はそれほど利口じゃない」
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今日の晩は蛍を見て、この物語のことや会いたい人、会えない人の事、色々の事に想いを馳せてこようと思います。

ところで、この「FIREFLY」には、ここには書いていない簡単な謎もあって、物語の最後にそれが明かされる仕掛けになっています。「こんなの」「ずるい」とおもわず呟いてしまいます。上田さん、こんなのずるいよ。

人の最期を看取る、と言う題材ではあり、MOMENT と言う本自体は読む人を選ぶ側面があるかもしれません。それでもこのFIREFLY は傑作。この一作のためだけでも買う価値がある、と強く思います。

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STRENGTHS FINDER2.0 ~さあ、才能に目覚めよう~

STRENGTHS FINDER2.0 ~さあ、才能<じぶん>に目覚めよう~
トム・ラス著、古谷博子訳 日本経済新聞出版社

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作家のマーク・トウェインは、死後、天国の門で聖ペテロと出会った男の話を書いている。男は生涯抱いていた疑問を賢人として知られる聖ペテロにぶつけた。
「聖ペテロ、私はずっと歴史に関心がありました。誰が史上最高の将軍ですか」
聖ペテロはすぐに答えた。「簡単だ。あそこにいる男だよ」
「何かの間違いでしょう」。男は当惑した。
「彼とは地上で知り合いでしたが、ただの労働者でしたよ」
「友よ、そのとおりだ」。聖ペテロは答えた。
「彼は史上最高の将軍だった。もし彼が将軍になっていたらね」
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P29 より引用

間違った方向に向かった努力をするのではなく、自分の持つ才能に対して投資をすることで強みにしよう、というのが本書の考えであり、それを表す逸話として上記引用部分が語られています。

自分の才能を活かせる分野で活躍したい、今の仕事は自分の強みを活かせているのか、という思いは社会人なら誰しも持ったことがあると思います。そんな強みを把握しよう、ということで180の質問に答えることで、34のカテゴリから自分の強みを知ることができる、というものです。

こういった自己啓発系の本や自分を知ろう、と言った系統の本は正直苦手なのですが、というかバーナム効果じゃないか、と言う先入観が邪魔をするのですが、尊敬する先輩に勧められたこともあり試してみました。

結果としては、なかなか面白かったな、と思います。
私は①運命思考 ②コミュニケーション ③個別化、と続きます。

私の一番の資質として現れたのは、運命思考です。運命思考、と聞くとなんだかピンとこないですね。「運命思考という資質を持つ人は、あらゆる人や物事は互いに結びついていると考えています。この世に偶然というものはほとんど存在せず、ほぼあらゆる出来事には何らかの理由が存在すると確信しています。」 英語では「connectedness」ということで、繋がりですね。

これは、確かに私にはそういう側面があります(それが一番かはわかりませんが)。スピノザの考え方は好きですし、ニーチェの永劫回帰にすがりたくなったこともある。こういった哲学/思想的な本の読書は繰り返して咀嚼してきたつもりですが、それがこういう形であなたの本質です、と取り出して提示されるとなんとも不思議な気分です。

と、ここで終わってしまうと、単なる性格診断のようなものと変わらないかもしれませんが、そこから一歩進んで「強み」「行動アイディア」として活かい方まで明確に出してくれるところはこの本のいいところかもしれません。例えば、私がなるほどと思ったアイデア。「自分の才能と行動、使命、成功のあいだにある関連性に気づくよう、人々に働きかけましょう。自分がしていることを信じ、自分が何か大きなものの一部であると実感したときに人は、それを本気で成し遂げようとコミットします。」確かに、こういう考え方はプロジェクトの成功のために重要で、かつ誰にでもできることでもないなぁ、と思います。

こういった感じで、自分の才能のTOP5とその活かし方を知ることができる。一度試してみる価値はあるかと思います。あと、「運命思考」が一番の人と一度話してみたいですね、自分が思想的に結構回りくどい道を辿ったという自覚があるので、他の人の場合どういった背景で運命思考になったのか興味があります。笑

STRENGTHS FINDER2.0 ~さあ、才能<じぶん>に目覚めよう~ トム・ラス著、古谷博子訳 日本経済新聞出版社を
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