2020/04/29
ダダリオ社の良弦プロアルテの偽物にご注意!正規品の確認方法
クラシックギターの弦には色々な種類がありますが、私はここ数年Daddario(ダダリオ社)のProArte(プロアルテ) ノーマルテンションを使用しています。たまに他の弦を試すこともありものの、結局プロアルテの響きが今使用している野辺ギターに合っていて、そのまま使い続けている状況が10年ほど続いています。一般的な評判でいうと、プロアルテは調弦が安定する、弦自体は特徴が少なく、その分弾き方やギターの違いを活かすことができる、というった感じ。入門者から耳の超えた人まで幅広くカバーできる良品です。
プロアルテの不良品を入手
ところが、そんなプロアルテの品質が突然悪くなった!という話を聞いたのは、年が明けてからレッスンに伺った猪居ギター教室。「調弦も合わないし、音も悪くて使えないから、よかったら試して感想聞かせて」ということで、プロアルテノーマルのEJ45を1セットいただきました。
通常品と違うところとしては、
① 3弦Gの色がなぜか白濁している。

② 弦が2弦ずつまとめて丸められている。

③ 肝心の音が違う。立ち上がりが悪く、全体的にべちゃつく。控えめに言って使えない。(汗)
プロアルテ本社に直接メールで問い合わせたところ、「不良品だから替えを送るわ」とのことで、届いた弦は上記3点とも問題なくクリアしていました。つまり、① 3弦は透明で、② 弦は1弦ずつ丸められており、③ 音も今まで通り、安定したいい音。
そうこうしているうちに、プロアルテの模倣品が出回っている、という情報を入手しました。パッケージ内のナイロン袋に書かれているS/N(シリアルナンバー)から、製品が本物かを確認することもできるようです。私の入手した粗悪品では、「正規品のS/Nではあるものの、すでに登録されています。すでにあなたが登録したのでないならば、模倣品を入手された可能性があります。模倣品業者は、過去の有効なS/Nを使うことがよくあります」といった感じのメッセージが出ました。
不良品が不良品だったのか、偽物(模倣品)だったのか、完全に突き止めることは難しいのですが、おそらくは模倣品であった可能性が高いと考えています。というか、プロアルテのこれまでの実績も含めてそうだと信じたい。少なくとも、海外配送の手配をしてくれたダダリオ社への信頼はむしろ高まったとすら感じます。
皆さんもお気をつけください。とはいうものの、パッケージではほぼ判別不可能です。さらにネットで購入となると、気をつけるのも難しいかも知れません。それでも、正規品を購入できたところから引き続き購入する、あまりにも安いところからは購入しない、などの自衛はできるかと思います。
トレモロ奏法の上達に必要な、たった一つの練習ポイント スタッカートを意識して粒を揃える
シリアルナンバーを用れば正規品の判別が可能
先述しましたが、封を開けて怪しい、と思えばS/Nを利用して正規非正規を調べることができます。もしも模造品であれば、その入手経路をダダリオに通報することが販売・顧客双方のメリットになります。慣れれば3分もかかりませんので、少し面倒かもしれませんがしっかり登録を行うようにしましょう。模造品を通報した場合は、替わりに正規品を送ってサポート対応してもらえます。