2019/04/17
バイオフィードバック
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バイオフィードバックという言葉をご存知でしょうか?
脳波や血圧のような、通常人間が自分でコントロールできない体の働きに関し、フィードバックを与えることで制御することを言います。
私がこの言葉を知ったのは、池谷裕二著「進化しすぎた脳」(講談社ブルーバックス)です。
以下、P349より引用します。
練習のコツや演奏のヒント、コンクール情報などを愛好家目線で綴ります。
2019/04/17
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意識的に脳のゆらぎ状態を変えたいときに、いちばんのキーポイントは、自分の脳波の状態を把握できるかどうかだよね。血圧を例に考えてみればわかりやすい。意識的に血圧を下げたいと思ったとき、自分の血圧値を知らなければ、血圧を下げることはできない。血圧を調整しているのは自律神経系だよね。自律という名前がついているように、意識ではコントロールできない独立した神経系だ。本来であれば、「血圧よ、10下がれ」と念じたって血圧は下がりっこない。でも、血圧を測定して現在の血圧を常に目の前に表示させてやると、血圧を下げたり、上げたりすることができるようになる。これをバイオフィードバックという。つまり、自律というのは「フィードバックがない」という意味なんだよね。フィードバック、つまり、血圧値を本人に知らせるというシステムを作れば、血圧でさえも意識でコントロールできる。もはや、自律神経系ではなくなる。
脳波も同じで、「いまアルファ波が出ています」「いまは出ていません」って逐一教えてやると、きちんとアルファ波を出せるようになる。最近では、こうした知見をもとにして、全身まひの人が脳波を使って車椅子をコントロールしたり、コンピュータ画面のカーソルを動かして文章を入力できる技術も開発されている。脳波は訓練すればコントロールできるってわけ。
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