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林祥太郎ギターリサイタル(2022/5/29茨木六弦堂)

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林祥太郎さんのギターリサイタルを聞いてきました。林さんの魅力はもちろん、コロナ禍以降自分が演奏しないコンサートを聞きに行く機会がほぼ持てていなかったのもあり、とても楽しかった!この状況なんとか続いてほしいです。やっぱり生のリサイタルはええなぁ~。

3部構成の今日のリサイタルは、有名曲を多く揃えつつ、所々に馴染みのない曲を挟まれていて飽きのこない充実の時間。30分ごとに換気休憩を挟む、ということで、実は奏者聴衆どちらも集中力的にはちょうどいいようにも感じました。演奏曲一覧は末尾に記載。
個人的には、初めて聞いた『ファリャの主題による幻想曲』が、曲としても面白く、また林さんの良さが活きていて聞いていてワクワクしました。この曲は林さんがスペイン留学中に、大学で教授をしていたガスイの家に出入りしていて楽譜を入手したらしい。ガスイは、この曲をゾーラン・ドゥキッチに書いたものの弾いてもらえない、と嘆いていたそうで、おそらく日本で弾いてるのは自分だけでは?とのこと。フラメンコ的なラスゲアードやゴルペとかに加え、合いの手の歌?語り?まで入って、なんか色々凄い。

関係ないけど、ブエノスアイレスの冬の演奏は、ドゥキッチの演奏と似た方向性を感じたけど林さんも参考にされたのかな?もちろん結果として似ただけかも知らないけど。

それから、トロイロの下町のロマンスは弾いてみたい。編曲者が分からなかったので確認して楽譜入手しようと思う。失恋の曲らしいけど、しかしトロイロっていい曲多いね~。(追記:レオナルド・ブラーボ編とのことでした!林さんにTwitterで教えてもらいました、ありがとうございます!しかしすぐに直接質問できるとは凄い時代だなぁ)


この楽譜集、いい曲多いな、、これは買うしかない。。

そして最後に、アンコールの瑠璃色の地球。ギターで生きていけるのか悩んでいた頃、この曲の歌詞を噛み締めながら編曲した。これをYou Tubeにアップした頃からようやく何かが動き始めたように思う。と言う言葉通り、いわゆる気持ちの入った演奏で、今日一番ギターも鳴っていたのではないかと思います。練習や技術、知識はもちろんとして、最後の最後にギターを鳴らすのは奏者の心なのかもしれないな、と感じた一曲でした。



演奏曲目(表記はリーフレットに基づく)
第1部
F.ソル
作品60-19, 作品35-17, 作品6-11

F.M=トローバ
組曲「スペインの城」より モンテマヨール、シグエンサ、トゥレガノ

M.deファリャ
「三角帽子」より"粉屋の踊り"
「恋は魔術師」より"漁師の物語"、"狐火の歌"

第2部
F.ガスイ
ファリャの主題による幻想曲

F.タレガ
プレリュード
アランブラの想い出

M.M.ポンセ
南のソナチネ
I.Campo(田園) II.Copla(唄) III.Fiesta(祭り)

第3部
ガロート
エスペランサ

L.ブローウェル
11月のある日

A.トロイロ
下町のロマンス

A.ピアソラ
ブエノスアイレスの冬

アンコール1
主よ人の望みの喜びよ(林編)
アンコール2
瑠璃色の地球(林編)

使用楽器:アントニオ・マリン
タレガのみ、アルカンヘル・フェルナンデス
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