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『鬼滅の刃』を読んで『うしおととら』を思い出した話

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空前のブームとなっている『鬼滅の刃』、我が家も例に漏れずはまっています。妻が仕事の帰りに少しずつ買ってきて、いつの間にやら全巻購入。そして本日、待ちに待った最終巻23巻を発売日にゲット。「こうなるとは思わなかったなー」とか言いながら、家族みんなで読みました。本稿では、鬼滅の刃を読んで、学生時代大好きだった名作うしおととらを思い出したことを徒然と書きたいと思います。重要なネタバレはしませんが、多少は概要に踏み込みますのでご了承ください。

※12/13 うしおととら関係ないんだけど子供の作った悲鳴嶼さんのアイロンビーズがいい感じだったから、最後に写真足したわ。※
鬼滅の刃は、もはや説明不要なコンテンツとなってしまいましたね。うしおととらは、1990年代に週刊少年サンデーで連載された、藤田和比郎による少年漫画。私が人生でもっとも涙した漫画ではないかと思います。同じく藤田和日郎による「からくりサーカス」でもめちゃくちゃ泣いていますけれど、読んだ回数がね、うしとらの方が10倍くらい多い。

主人公の少年「蒼月潮(通称:うしお)」が妖怪「とら」と共に、妖怪退治の槍「獣の槍」を武器に、最強最悪の大妖怪「白面の者」と戦う姿を描く。「うしお」と「とら」の出会い、「獣の槍」と「白面の者」との戦いは全くの偶然のようであったが、物語が進むにつれて、それぞれの深い関わり、長きに渡る宿命が明らかになっていく。人間と妖怪を超えた深い絆を主軸に置きながら、非常に多くの登場人物達のエピソードが描かれ、それらが終盤に向けて一つに収束していきながら、物語は最終決戦に至る。(Wikipedia 「うしおととら」概要項より)



鬼滅の刃を読んでいて、このうしおととらを思い出しました。別にパクりとかそういうことが言いたい訳では断じてありません。うしとらは元から大好きですし、この2か月程で鬼滅も好きになりました。共通点をあげつらいたいのではなく、似たような思いを抱いた人と、「そうそう!あそこいいよね、そうだよね」と少しばかり盛り上がりたいのです。というわけで、以下は鬼滅もうしとらも両方知っている人だけにわかる内容となっています。分かる人だけ、心の中で「分かる~~」と言ってくれれば。

①真っ直ぐな主人公


嘘を付けない真っ直ぐな性格で、困っている人がいたら助けずにはいられない。仲間を信じ勝利を信じ、傷ついても傷ついても戦い抜く。ほらもうこれ、炭治郎だけどうしおじゃん。いやまぁ、熱血少年漫画のステレオタイプではあるんですけれどね。「ブランコをこいだ日」を読んで号泣したのは私だけではないはず。嘘をつかない、嘘をつけない真っ直ぐな主人公。アツくていいですよね。中学生時代の私は、割と真面目に「うしおのようになりたい」と思って生きていました。



②絶望的に強いラスボス


鬼滅のラスボス、鬼舞辻無惨ってめちゃくちゃ強いですね。無惨様の部下でしかない十二鬼月相手ですら多くの仲間が傷つき倒れていくのに、無惨相手ってどうなるんだ・・・。そして実際に無惨様が出てくると鬼のように強いわけです。まぁ実際鬼なんですけど。これ一体どうやって勝つんだ、というこの絶望感、何かを思い出しませんか?そうです、白面の者です。白面の分身でしかない尻尾の化身にも苦戦する中で、どうやって白面に勝てるんだ。読者のみんなが思ったことと思います。というかジュビロ先生もどうやって勝つんだ、って自分で突っ込んでましたよね。

さらにこのラスボス達の厄介なところは、ただ強いだけではなくて臆病なんですよね。無惨様は、そもそも人前に出てこないくらい用心深いし、負けそうになったら逃げる。白面の者も、普通に戦っても勝てる力があるにも関わらず、徹底して奸智術策を弄するんですよ。自衛隊厚沢さんのもとに現われる偽ジエメイや、みんながうしおのことを忘れてしまうシーン。「さらば忌まわしき結界」「我は白面。その名のもとに全て滅ぶべし」は、当時の子供に軽くトラウマを与えたのでは、と思います(あ、トラウマと言えばふすまの顔ですかね・・)。


③仲間達がアツい


魅力的な仲間たちが奮闘し、どんどん死んでいくのも、二つの漫画の共通点ですね。「でぇじょうぶだ、後からドラ〇ンボールで生き返る」とはならず、死んだらもう生き返れません。いや、ド〇ゴンボールが嫌いなわけでは決してないです、むしろ好きです。ただ、死の重さというか緊迫感はあまりないですね。鬼滅でも、柱を始めとする仲間たちの去り際には目頭が熱くなりました。うしとらも、名脇役たちの死に様=生き様が素晴らしいですからね。

また、闇落ちしそうな炭治郎をみなが支えるシーンで、うしとらの「人間の陽の力」のシーンを思い出した方も少なくないのでは、と思います。死んでなお、主人公を支える思い、力。いいですよねぇ。


④総力戦で何とか勝つ


どんなに絶望的なラスボスとはいえ、少年漫画ですから最後は主人公サイドが勝つわけですよ。そこに至るまでの力の結集具合がまたいいですよね。やられてもやられても、どんなに傷ついても立ち上がる。「イマ俺たちは、太陽と一緒に戦っている」。うしおととらでは、主人公サイドの象徴として太陽が描かれます。鬼滅では、鬼を焼き払う光として、まさに太陽が決着をつける。うーん、いいですね(ちょっと気持ちが先行しすぎて語彙力が不足してきた)。


⑤ラスボスが赤ちゃん化


これも偶然か必然かわかりませんが、完璧なまでに悪役をこなしてきた無惨も白面も、最後には赤ちゃんの姿になる。うしとらでは、明確に赤ちゃんになりたかったとして敗れ去っていきます。無惨様は明確に「赤ちゃんになりたかった」という記述はありません。しかし、話の流れとしては肉の壁を形成できれば胎児様でなくてもよかったはずですから、作者としては「赤ちゃん」に変身させることに意味があったのでしょうか。


⑥罪を犯したものには厳しい


うしおととらに限らず、藤田和日郎作品では「罪を犯した(特に人を殺めた)人物には退場いただく」というルールがあるようです。作中でいくら改心し善行を行っても、最後には死んでしまう。徳野さん、凶羅。ヒョウさん(はちょっと微妙かな)。からくりサーカスでは阿紫花、ヴィルマ。最古の四人。主人公サイドにつこうが、どんなに人気が出ようが、悪行をおかした人は漏れなくご退場です。鬼滅でも、「鬼も過去には悲しい過去があって・・」というところが書かれ、死の間際に人間の心を取り戻す描写が涙を誘って人気を博しているわけです。ところがどっこい、最終巻での後日譚、輪廻転生のお話からは、鬼達はきっちり弾かれているんですよね。悲しい過去があろうが、闇落ちする理由があろうが、人を殺めたものは地獄にいってもらう。罪は償わなければならない、という作者の方針に、両作品の共通点を感じました。


⑦作者が二人とも超いい人っぽい


鬼滅の刃の作者、ワニ先生こと吾峠呼世晴さんは、素性を明かしていません。しかし、単行本の巻中/巻末コメントなどから関係者への感謝の念がにじみ出ていて、素晴らしい方だ、と一部で噂になっています(作者5chまとめ調べ・・)。一方の富士鷹ジュビロこと藤田和日郎先生も、巻末おまけ漫画がめちゃくちゃ面白い、アシスタントが大勢出世する。からぶりサービスが面白い、などのエピソードとともに、愛されキャラを確立されています。少年漫画の王道をいく、まっすぐで正直な少年を主人公とした漫画。これを真正面から描かれる作者のお二人には、漫画だけでなくその土台にも何か筋が通っているように思います。

というわけで、鬼滅ブームに乗っかってうしとらを語る回でした~。ちなみに最近は、外出自粛中なのでからくりサーカス読んでます。真夜中のサーカス編が面白すぎて止められへんなぁ。涙枯れる。ところで、娘たち(小学校低学年)は、鬼滅を読んでも特に泣くことはないようです。いったい何歳ごろから創作物を読んで泣くようになるんでしょうね。私は、うしとらでは間違いなく泣いていました。初めて涙したのは小説だったのか漫画だったのか、それとも映画やドラマだったのか・・。忘れてしまったのは少し寂しいな、と思います。皆さんは、自分が初めて涙したコンテンツを覚えていますか?



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登場人物がどんどん退場していく漫画なら、ロストキャンバスもオススメ


ところで、登場人物がどんどん死亡して退場していく漫画だと、聖闘士星矢ロストキャンバスもオススメです。心を燃やせ、ならぬ小宇宙(コスモ)を燃やせ、ですね。

ロストキャンバス: 車田正美の代表作『聖闘士星矢』の外伝作品の一つ。原作に設定上存在した、243年前の前聖戦が舞台である。(Wikipedia


いわゆる無印版の聖闘士星矢では、前聖戦の生き残りは教皇シオンと老子(童虎)の2人と明言されています。つまり、他の登場人物は、基本的にみんな死んでいきます。この死に様が、めちゃくちゃカッコいいんです。魚も蟹も格好いいし、山羊も魅せる。無印版で不遇な思いをしたおじさんたちは、汚名返上できます。全黄金聖闘士はもれなく最高ですから。その上ラダマンティスやパンドラまで泣かせにくる。個人的には原作を越えているんじゃないか、と思うほどです。原作原案は車田正美先生ですが、作画は手代木史織さん。絵柄も優しいですし、何より手代木先生の星矢愛が伝わってきますね。原作の無印星矢ファンはもちろんのこと、聖闘士星矢知らないなぁという人も楽しめるのではないでしょうか。




※2020/12/13追記※
ところで、、我が家では鬼滅ブームとアイロンビーズブームが相まって、鬼滅のアイロンビーズが大量にあふれ出しています。
欲しいものを作るブログ migiteni-lemon」を参考に親子で楽しんでいるようです(私は見ている係)。



こう言うデフォルメとかドット化できる人って凄いなぁと尊敬している訳ですけれど、話を聞くと「岩柱は作っている人見当たらないから自分で作った」by 長女(9才)でした!おい、俺の娘凄いな!

なんで岩柱作ってる人いないんや、悲鳴嶼さんカッコいいやないか!盲目で自他ともに認める最強キャラ行冥さんのアイロンビーズをみんなも作ろう!

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コメント

No title

鬼滅の刃 うしおととら で検索かけてきました!
自分では、モヤモヤと頭で思うだけしか出来なかったので、わかりやすい文章で読めて納得できてとてもスッキリしました!

Re: No title

コメントありがとうございます! 自分の感想を書いただけの記事なので恐縮ですが、モヤモヤが晴れたならよかったです^^

分かります

鬼滅の刃の最終決戦にうしとらを感じた人は自分だけじゃなかったんだなーと嬉しくなりました。
すごくよく分かります!

Re: 分かります

ですよね!コメントありがとうございます、お仲間がいて私も嬉しくなりました(^^)

No title

鬼滅を今頃読み終えました。

鬼滅で、仲間をかばって死んでいくあの方のシーンを見て、うしおととらで、徳野さんの母親が、お天道様にまっすぐ立ってられる人間になりなさいというシーンを思い出しました。

獣の槍の使いすぎで、うしおが獣化した時に、あさこや、まゆこ達が、うしおを押さえて髪をくしでといて、人間に戻したところも、鬼滅に似たシーンありましたね。

Re: No title

ジョジョ様、コメントありがとうございます!

私は先週ついに映画を見に行きまして、あの方のシーンで号泣してきました(笑)。徳野さんのお母様と、あの方のお母様のシーンは被りますね。両方涙なくしては読めないです。

獣化のシーン、確かに似てますね!教えてもらって気づきました。帰ってきてよう、、いいですね。また読みたくなってきちゃいました。

No title

すいません、もうひとつ気になったことが、

刀鍛冶の鋼塚さん、獣の槍を作ったギリョウさん。
自分の命を削ってでも、一心不乱に剣を打つ姿は、二人とも同じでしたね。

Re: No title

ジョジョ様 またお越しいただきありがとうございます! 確かに、かな森さん、じゃなかったはがね塚さんの刀を研ぐさまはギリョウさんに通じる気迫がありましたね〜。

そもそも炭治郎が禰豆子を連れているのって、うしおがとらを連れているのと対比になるなぁ、と最近になって気づきました😅
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