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「第三の場所」を作る。趣味を勧める本当の理由

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一九八〇年代に入って、アメリカは価値観の断片化が進んだ結果、過剰なハイテンション社会になりました。職場では競争のプレッシャーが強く、家庭でもいろいろな問題があります。そうした人々は、職場とも家庭とも異なる「第三の場所」を欲しているのではないか、というのがシュルツさん(※)の洞察でした。ドイツのビアガーデンやイギリスのパブ、フランスやイタリアのカフェのように、ヨーロッパには「人々が安心して集える避難場所」(a safe harbor for people to go)が確立していますが、アメリカにはそうした場所は希薄でした。つまり、コーヒーを売るのではなく、くつろいだ雰囲気の中でテンションを下げるという経験なり文化を売るというのがスターバックスのコンセプトで、コーヒーそのものはそうした経験を提供する手段であるという考え方です。



ストーリーとしての競争戦略 楠木建(東洋経済) P268
※ハワード・シュルツ、スターバックスの元オーナー、元CEO



2011年にビジネス書大賞を受賞した名著「ストーリーとしての競争戦略」に出てくる、スターバックスコーヒーのコンセプトに関する記述です。私は元々実はスターバックスコーヒーにあまり興味がなかったんですよね、あんなところおしゃれな陽キャの行くとこやろ、てなもんで(笑)。けれどこの本を読んでからそのコンセプトのファンになり、頻繁に足を運ぶようになりました。通勤の乗換駅に1店舗、車でギター教室に行く途中にもう一店舗、出不精な私でも通いやすい立地にあるというのが最大の理由ではありますけれど・・(笑)。

「第三の場所」のコンセプト実現のためには顧客にリラックスしてもらう必要がある。雰囲気が大切であり、回転率は重視しない。そのカギとして、スターバックスはフランチャイズ制をとらず直営方式を採用している。と言った話がつづられます。この話自体、とても面白いのでぜひ一度手にしてもらえばと思います。ビジネス書としては10年近く前で鮮度が落ちていることは否めませんが、名著は色あせない。そもそもこの本は、ビジネスの「答え」ではなく「考え方」を重視するという内容なので、時代にそこまで大きな影響は受けません。

「第三の場所」を持つことは、人生を豊かにする


家では父として、子としての顔がある。会社では上司として、後輩としての役割がある。通勤や通学の途中にコーヒーの味と香りでゆっくりするのは、とてもいい気分転換になります。私もコーヒーは大好きで、休日時間があれば、家でミルを使って豆を挽くところから香りを楽しんでいます。最近の、というかここ2, 3年のお気に入りは、トラのマークが特徴的なスターバックスの「スマトラ」です。アジア産の豆で、一般的に言うと大地の香り、ということになるそうです。それをゆっくり少しずつドリップすることで、すごくなめらかで豊かな味わいを楽しめます。それで豆を紹介しようと思ったら、インターネットやとやたら高いやん!お店で買えば袋1000円強なので(それでも高いけど)、ぜひそちらで購入して試してみてください。トラのマークを紹介したくて2017年コーヒーパスポートを見たところ、感想としてはどスレートに「おいしい」と書かれていましたw




とはいえ、私にとっての最高の「第三の場所」は、ギターに関することです。この趣味のおかげで、私は最高の師匠や大切な仲間を得ることができました。家族との時間を大切にすること、会社で仕事を頑張ること。いずれも大変に素晴らしいことです。けれども私は、そのどちらとも異なる「第三の場所」を持つ、というコンセプトは非常に重要ではないかと思っています。私が「趣味で続けるクラシックギター」として、趣味を進める理由の根幹の一つもここにあります。その意味での極論では、別にクラシックギターでなくともいいのです。ただ、第三の居場所というのは人生を豊かにするのでは、と。


「愛好家」であることは、実は大きな特権


仕事としてギターに携わっている人のことは、しょっちゅう羨ましく思っています。けれども、その苦労や悩みも大変に大きいものででしょう。プロではなく愛好家としてギターに携わることは、仕事ではない立場での自分を解放できる、いわば特権です。聴衆に満足してもらうための楽曲としてではなく、自分が好きだからという理由だけで発表会の曲を決められる。もっと難しい曲を、もっと新しい曲を、ではなく、この曲落ち着くなーという理由で10年でも20年でも同じ曲に取り組み続けられる。自分のペースで趣味を楽しみましょう。

私はたまたまクラシックギターという最高の趣味に出会うことができ、第三の場所を得ることができました。これから社会に出る若者には、仕事の傍らでもぜひ今の趣味を携えていてほしい。それは別にゲームでもいいし読書でもいい。ウイスキーもいいですね!それこそスターバックスで、バリスタの方にお勧めのコーヒーを聞いてみるのもいい。

でももし、いま何か新しい趣味に悩んでいる方がいらしたら、週末に楽器屋に行ってギターをながめてみてはいかがでしょうか。あるいは、思い切って通勤途中にある音楽教室の門を叩いてみるといい。父親としてでもなく、会社員としてでもない自分の時間を持つことは、翻って家族として、会社員としての自分の幅を広げてくれるのではないでしょうか。それが一緒に笑い大いに語ることのできる仲間と一緒に楽しめるものであれば、もっとよいのでは、と思います。


スターバックスの例でいえば、「強いプレッシャーがかかる中で、ハイテンションで仕事をしているビジネスパーソンがいる。仕事(第二の場所)が終わって疲れ果て、家(第一の場所)に帰ろうとする。自宅では確かにくつろげるのだけれども、帰ったら帰ったで家族の前でそれなりにいい顔をしなくてはならない。家に帰る前に二〇~三〇分、一人でテンションを下げる時間が欲しいなあ、と思いつつ家を出ると・・・(長くなるので以下省略)」というのが顧客の「動き」です。


同著、P431

私ももちろん家族は大好きで、一緒にいる時間を大切にしたい。とは言え、家族の前でそれなりにいい顔をしないといけないのも事実です。。それを怠ると喧嘩になるし、いい顔をし続けると自分が疲れる。ちょっとした息抜き、第3の場所や顔を持つというのはお互いのためにも悪いことではないとおもいます。

ブログを始めるのもいいですよ


ちなみに、私にとって「第四の場所」と言いますか、「第二の趣味」と言いますか、そんな存在になっているのが本ブログです。誰に迷惑をかける訳でもなく、自分の思ったことを発信できるって最高じゃないですか。

世のブログを見ていると、アクセス数競争や稼いだ額の自慢のようなものもあったりしますけれど、そんなのは二の次三の次で、まずは自分が楽しんで、その上で人とそんな思いを共有できればいいんだと思いますね。

ちなみに、この最後の文言を見て「え!ブログって稼げるの?」と思った人は「Google AdSense」で検索ゥ!(たぶんそれなりにガチらないと稼げないです。、ので私は稼いでないです、、)


あとがき
なんかストーリーとしての競争戦略の話と、スターバックスの紹介みたいな記事になってしまいました。けれど主眼は、「第3の場所」を持つことの勧めです。頑張りすぎず、肩肘張らない自分になれる場所を持つことのススメ。その趣味として、たとえばクラシックギターもいいですよ。
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