戦場のメリークリスマス(坂本龍一、佐藤弘和編)
日本を代表する作曲家、坂本龍一によるあまりにも有名な曲。これも、佐藤弘和先生の名編曲があります。調弦が少し特殊ですが、それでもトライする価値があると思わせる見事なでき。ここでは、その編曲をもとに、村治佳織と作曲家の坂本龍一が共演した映像を。マイクを使っているとはいえ、ギター1本でピアノと堂々と渡り合う村治さんは凛として格好いいですね。音楽を通じて真剣勝負しているようにも見えますね。その緊張感が響きに表れているように感じます。
ブエノスアイレスの冬(A.ピアソラ、S.アサド編)
タンゴの革命児アストル・ピアソラによるブエノスアイレスの四季より、ブエノスアイレスの冬。本来は五重奏(バンドネオン・バイオリン・ピアノ・コントラバス・エレキギター)の構成で演奏される曲を、アサドがギター1本に編曲。これが素晴らしい。ちなみにアサドは、ギター二重奏にも、ギター二重奏+バイオリンにも編曲している。どんだけ好きやねん、この曲。。いや、でも気持ちはわかる。ピアソラの曲にはそれだけの魅力がありますね。
冬の嵐、その後に訪れる雪解け、春の気配。寒い冬にこそ聞きたい名曲ですね。といっても、ブエノスアイレスアイレスは南半球なので、クリスマスは夏なんですけどね。、(笑) 演奏はオーストラリア出身の人気女性ギタリスト、Stephanie Jones。見た目とは違い、繊細な生き届いた演奏をされます。楽譜にはない最後の強制ハーモニクスをどうしているのか、だれか分かる人お教えください。
大聖堂(A.バリオス)
大聖堂と言うと、いま話題の映画「マチネの終わりに」でましゃこと福山雅治が演奏していたことで一大旋風を巻き起こしています。しかし、私の世代からすると大聖堂といえば福田進一「ハイパーアンコール」なんです!
みなさん福田進一先生の誕生日をご存知ですか?なんと、12月25日、クリスマスその日なんですよ。クリスマスに生を受けた福田進一先生が、教会の荘厳さを見事に表現した大聖堂を弾く。こんなロマンチックな話があほろうか、いやない(反語)。マチネ旋風のおかげで大聖堂と言う曲が脚光を浴びていますけれど、福田さんは20年以上前に録音されていますからね。さすがに若いなぁ、弾き方の印象も今とは少し違いますが、説得力のある響きはさすがですね。
ハッピークリスマス(ジョン・レノン、鈴木大介編)
言わずとしれたジョン・レノンの名曲が、鈴木大介さんの極上の編曲でクラシックギター曲に仕上がっています。難しいので安易に弾くのはお勧めできない。。初見能力が異常に高い人が遊びで弾く曲で、この曲を弾くために練習するのはステップとしてよろしくない気がする(あくまで個人の感想です)。さすがに鈴木大介さんご本人はさらっと弾かれますね。
イスタンブールの雪(C.ドメニコーニ)
この曲に関しては、好きすぎて別記事で単独紹介しています。ドメニコーニらしいキャッチーなメロディに、ドメニコーニらしからぬ素直な和声、と見せかけてやっぱりちょくちょく捻くれている。(笑)
イスタンブールの雪聖母の御子(カタルーニャ民謡、リョベート編)
スペインのカタルーニャ地方に伝わるクリスマスソングで、有名なのはリョベート編です。セゴビアやポンセ、J.L.ゴンザレスなど多くの巨匠が編曲を遺しています。私も冬場の演奏機会では第1候補としてこちらを演奏させていただきます。演奏はパクキュヒさん。やっぱり音がずば抜けてきれい。私はもう少しゆったりのテンポで弾くので、パクキュヒさんのテンポは少し早く聞こえます。これくらいの方がダレずに引き締まるのでしょうか。しかし、ドロップDでニ長調の曲を弾くというのは、響きが本当に深く美しくて優雅。教会やクリスマスによく合います。
番外編
素朴な歌(佐藤弘和)
昨年、近くの教会のクリスマスの会にご招待いただき演奏させていただいた際の動画です。この曲にクリスマスに関連する言われがあるわけではありませんけれど、祈りに寄り添えるような音楽を、と思いこの曲を演奏させていただきました。そう言えば、この曲も福田進一さん「ハイパーアンコール」収録の一曲ですね。
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